現代語訳「恵信尼からの手紙」を読んで

今、恵信尼文書について書いた本、現代語訳「恵信尼からの手紙」を読んでいます。

ここでも書いてあるのですが、当時は流罪になった人の奥さんも同行することが通例だったようで恵信尼さまは親鸞聖人が新潟流罪の際に一緒に新潟に同行したとありますね。

他に最近の親鸞聖人の一代記でも同様のことが書いてありました。

親鸞の四つの謎の中では、このことに言及されていませんでしたが、恵信尼さまと玉日姫さまは同一視される信仰が関東では広まっていると書かれていました。

この四つの謎では、玉日姫の存在は肯定しているのに、恵信尼さまと玉日姫さまが同一人物という関東の信仰については考察されないところは自己撞着しているように思えました。

恵信尼さまは、親鸞聖人の吉水入門当時ことをよく知っておられて、覚信尼さまにその様子をお手紙されています。
これを思うに、恵信尼さまは親鸞聖人の流罪前から親鸞聖人を知っておられたことは明白です。

そう考えますと、玉日姫さまが名前を変えて恵信尼として親鸞聖人と一緒に新潟に同行されたと考えても不思議ではないと思います。親鸞聖人も当時は藤井善信と流罪の際に名前を変えています。玉日姫さまも当時名前を変えたと考えても不思議はありません。

そういうところをもう少し研究してもらえないかと思いますね。