仏教学

相待と絶待

「龍樹・親鸞ノート」を読んで「そうなんだなぁ」と思ったことがあるので書いておきます。昔の仏教の本を読むと書いてあることが多いのですが「相待や絶待」という字をよく使われています。その理由を特に考えてきませんでしたが、そうかもなぁと思ったので…

『大無量寿経』は編輯経典ではないか

前紹介した『仏典はどのように漢訳されたのか』という本の中に、偽経と真経の中間に編輯経典というのをあげています。そのジャンルの中に「異なる訳者の部分訳をつないで一つにしたもの」というのがあります。今の『大無量寿経』について考えるにこれに当た…

順世派の考え方が今の科学信仰に似ている

順世派というのが、お釈迦様時代にありました。これは六師外道の中の一つとされています。 この順世派の考え方は、唯物論であり見たものしか信じないという考えかたで、前世や来世のあることも否定しました。ちょうど今の科学信仰に似ていますね。 ちなみに…

輪廻思想の検討

近代の仏教学者は、この輪廻思想が無我思想と背反しているとして無我思想が仏教の教えならば、輪廻思想は迷信であると決めつけたわけです。 これを裏付ける根拠としての無記というのをあげているわけです。 さて、無我思想は、無我であるという事実に目覚め…

現代仏教が問題視している思想

仏教について、現代仏教学(日本および西洋)が問題視している思想は次の通りであります。 これは学者の問題でもありますが、仏教での勉強において多少なりとも影響があるため、ここに列記しておきます。特に息子にはこの三つの点に注意深く研究すべきこと、…

慈悲について(息子が帰ってきました)

息子が帰ってきました。 西安の仏教施設に入っていたのですが、教育を受けてずいぶんわがままが矯正されて帰ってきました。 仏教では、慈悲は訓練で起こすことができると教えています。人間は自分中心の考え方で生きて長い過去の習慣があるせいでどうしても…