質問の仕方

 そういえば、私は先生に質問をするのを苦労しました。

 私は昔いた団体などの影響で、それとの比較などした場合、たくさん疑問を持っておりましたが、唐突にそれらの質問をしてもおおよそ理解してもらえませんでした。そこで、先生の話の流れで自分の質問に合致した話が出てくるまで辛抱強く質問を寝かせておったことが多々ありました。

 また、御一代記聞書に

「日ごろしれるところを善知識にあひて問へば徳分あるなり」(浄土見聞集・意)。しれるところを問へば徳分あるといへるが殊勝のことばなりと、蓮如上人仰せられ候ふ。知らざるところを問はばいかほど殊勝なることあるべきと仰せられ候ふ。

 というのがありますが、これは知識に質問する時の心がけとして大切だと思います。
「これはどういう意味ですか?」などと聞くのはおおよそいい質問とは言えません。自分の理解はこうですがそれでよいですかと確認するというのがずいぶん良い質問の仕方です。そうすると先生は一層発展した話をしてくださいます。

 先生に対面したときには、このことを是非思い出して下さい。